2010年05月30日
北斗星A寝台ツインデラックス乗車記(10/05/01)
久しぶりに、ゴールデンウィークに北海道旅行を計画した。北海道旅行は2007年9月以来、ここはやはり寝台列車使いたいところだ。
行き先は札幌。寝台特急北斗星利用の場合、上野発19:03、札幌着11:15。また寝台特急カシオペア利用の場合、上野発16:20、札幌着9:32。札幌まで乗車する場合は、時間だけ見ればカシオペアの方が便利だ。
ただ北斗星とカシオペアは性格の異なる列車なので、時間が便利だからカシオペア、とはいかない。以前北斗星は1日2便で16:50上野発という便利な設定もあったのだが、2008年3月15日に廃止されてしまった。
・カシオペア
運転日に注意が必要。2日に1便であることが多い。
2人個室利用が基本。
A寝台個室2人用カシオペアツインがメイン。A寝台2人用個室カシオペアスイートも用意されている。
・北斗星
毎日運行。
1人でも2人でも団体でも。
開放B寝台、B寝台1人用個室ソロ、B寝台2人用個室デュエット、A寝台2人用個室ツインデラックス、A寝台1人用個室ロイヤル(2人利用可能)、とバリエーションに富んだ客室構成。
今回は、4/30に取れれば北斗星(カシオペアは運行無し)、5/1に取れれば北斗星かカシオペアいずれか、を狙うことにした。
寝台券は1ヶ月前10時から発売される。狙いは個室、北斗星ならA寝台ロイヤル、カシオペアならツインだ。ということで、まずは3月30日に切符確保に挑戦、しかしあえなく失敗。北斗星が減便されて1日1往復になった影響は大きかったようだ。
次いで、4月1日にも挑戦。何とか北斗星B寝台デュエットの切符が取れ、その後どなたかがキャンセルしたA寝台ツインデラックスを確保。ロイヤルは無理だったが、個室が取れたのでよしとした。
ちなみに2人で利用した場合、ロイヤルとツインデラックスはほぼ同じ値段となる。が、ロイヤルはウェルカムドリンク(以前利用したときは、お茶、ウィスキーの小瓶、ワイン)があり、また部屋にトイレとシャワーがあったりと、使いやすい。
ただ、ツインデラックスは上下2段ベッドなのに対し、ロイヤルは補助ベッドを引き出してセミダブルのようにして使う必要がある。寝台利用時については2段ベッドのツインデラックスの方が部屋を広く使えるので、これはこれで便利だ。
なお、B寝台1人用個室は普通の開放B寝台1人分と値段が変わらない。B寝台2人用個室も普通の開放B寝台2人分と値段が変わらない。個室はカギがかけられるというメリットもあり、食堂車利用の際などに便利だ。できれば個室を利用したいところだ。
次に食事その他について書いておきたい。
夕食は、食堂車でのディナータイム利用(要予約、フランス料理の場合7800円)か、車内販売なり事前購入した食事を寝台やロビーカーでいただくかのどちらかだろう。いずれにしても、お茶などの飲み物は事前にペットボトルでの購入をお奨めしたい。
食堂車(グランシャリオと呼ばれる)は、食堂車そのものが今となっては珍しく、せっかくだから使ってみたい。上に書いたようにディナータイムは予約が必要だが、1回は利用するのもいいかもしれない。予約しないで食堂車を利用するには次の2つの方法がある。
・21:15~23:00予定のパブタイム
・06:30~10:30のモーニングタイム


(食堂車グランシャリオ)
パブタイム開始時間は、ディナータイムの終了時刻によって変わることがある。また予約不要であるため、混雑してなかなか席につけない可能性もある。ディナータイムの前に軽く食べておいた方がよいだろう。
なお、パブタイムとモーニングタイムは予約不要であるため、混雑時はロビーカーに行列ができる。ディナータイムを早くに利用したい場合、または札幌よりも手前で降りる場合は、ロビーカーに並ぶのがよいと思う。

(ロビーカー)
北斗星にはシャワー室もある。シャワー室はロビーカーに備えられていて、食堂車でシャワー券の購入が必要だ。シャワーは2つあり1人当たり30分とのことなので、混雑時は好きな時間に予約できない可能性がある。早めの予約がよさそうた。
という訳で、当日。3年ぶりの北斗星だ。お弁当、お茶のペットボトル、それにビールを近所のスーパーで買い込んで、上野駅13番ホームへ向かう。ビールと言えば、北斗星では北海道限定のサッポロクラシックが売っている。これを車内でいただくと「北海道に行くんだなぁ」としみじみ感じることができるのだが、今回は安く済ませるためにちょっとおあずけだ。
下り北斗星の上野駅入線は18:50くらい。出発は19:03で、かなり慌ただしい。いや、列車が来てすぐに乗り込むのであれば全く問題無いのだが、どうしても先頭機関車で記念写真を撮りたくなるから、慌ただしくなる。
ところが今は連休中。人気列車の北斗星だけあって、たくさんのお客さん(とカメラマン)が先頭に集まっていて、とても記念撮影ができるような状況では無い。とりあえずヘッドマーク周辺だけ撮って、客車前へ移動。ここで記念撮影をして車内に乗り込んだ。


利用した寝台は、A寝台2人用のツインデラックス。これから札幌まで16時間ちょっとお世話になる部屋だ。北斗星はデビューしてから20年、奥のテレビはじめ古めかしいつくりではあるが、まぁこれはこれでいいと思う。
この部屋は個室なのでカギがかかる。北斗星は個室のタイプによってカギのかけ方が違う。この部屋はカードキーだった。他に、ダイヤルロックと、カギによるものがある。カードキーとカギは検札時に受け取るので、カギが使えるのはそれからだ。

(A寝台ツインデラックス)
車窓を眺めお弁当とビールをいただきながら、しばらくくつろいだ。しばらくすると車内販売が回ってきたので、「星のチョコサンド」というお菓子(ホワイトチョコを挟み込んだ星形クッキー)と「北斗星乗車記念 草加せんべい」を購入した。星のチョコサンドは以前からあるものだが、草加せんべいは初めて見た。ネットで検索をしてみたが、08年には売られていたようだ。


(機関車は別に購入したもの)
21時になり、パブタイムに並ぶためロビーカーに移動。ロビーカーは混雑していて、また既に並んでいる方もいた。ロビーカーの食堂車寄りにはシャワー室もあってややこしいのだが、並んでいる方に伺ってみると団体さんでシャワー待ちと食堂車待ちと両方とのこと。とりあえずその後ろに並ぶことにした。
ディナータイムの終了が少し遅れたため、パブタイムの開始は21:30くらいとなった。並んでいた甲斐あって、1回目の案内で席につくことができた。今回頼んだものはこんな感じだ。なお頼んだものが揃うまでに30分くらいかかった。

(北斗星オリジナルラベル アメリカカリフォルニア ラウンドヒル 白というワイン)


(夕張メロンゼリー)

食事とワインをおいしくいただき、寝台に戻った。
その後列車は順調に走行、5:45くらいには青函トンネルを出て北海道に入った。
函館着は6:34、函館発は6:42。ここで機関車を青函トンネル用のED79から青いDD51に付け替える。記念撮影をしたいところではあるが、なかなかに時間が厳しい。

(ED79)
一方、モーニングタイムは6:30開始、ラストオーダー10:00だ。函館でホームに降りて記念撮影をしてしまったため、モーニングタイムの開始に間に合わなくなってしまった。そこで、乗車後ロビーカーで席が空くのを待つことにした。7時過ぎくらいには大沼・小沼の景色がロビーカーの両側に広がる。この景色を見ながら朝食というのもよさそうだ。
席につけたのは7:30。食事が揃ったのはさらに20分くらいあとになってからとなった。時間が経つと空いてくるようなので、札幌まで行かれる方は時間をずらしてもよいかもしれない。

(ご飯・味噌汁セット、1600円。もう1つのパン・スープセットとは魚の味付けが違ったような)

8:30くらいには寝台に戻った。上野から札幌まで16時間以上かかると言っても、夕食->パブタイム->寝る->起きて身支度->朝食、と過ごしていくと、もう2時間半しか残っていない。残りのこの時間も、北海道らしい風景をくつろぎながら眺めていると、あっという間に過ぎていく。
時たま、周辺案内のアナウンスが流れる。個室にいると片側しか眺めることができないので、北海道に入った後はロビーカーで過ごすのもよいかもしれない。
苫小牧、南千歳を過ぎると、札幌はもうすぐだ。個室内を片付け、降りる準備に入る。
そして札幌到着。降りると、ちょうど隣のホームの寝台特急カシオペアが札幌駅から出るところだった。久しぶりにカシオペアにも乗ってみたいものだ。
北斗星が札幌駅を出るまでは10分ほどあるので、ここで最後の記念撮影。16時間を超えた北斗星での旅も、幕を閉じた。名残惜しいが、これから北海道での時間が始まる。

最後に、寝台での旅行の魅力について。安いわけでもないのに16時間とやたらと時間がかかり、どこがよいのか、と思われる方もいるだろう。
この魅力は何回かこのブログなどでも書いたが、「非日常的に過ぎる時間」と「移動に16時間もかける贅沢な時間の使い方」にあると思う。せっかくの旅行という非日常的な時間なのだから、こういうことにその時間を使うのもおもしろいと思う。
北斗星下りのGPSログを、ルートラボを使って貼り付けてみた。
次いで、4月1日にも挑戦。何とか北斗星B寝台デュエットの切符が取れ、その後どなたかがキャンセルしたA寝台ツインデラックスを確保。ロイヤルは無理だったが、個室が取れたのでよしとした。
ちなみに2人で利用した場合、ロイヤルとツインデラックスはほぼ同じ値段となる。が、ロイヤルはウェルカムドリンク(以前利用したときは、お茶、ウィスキーの小瓶、ワイン)があり、また部屋にトイレとシャワーがあったりと、使いやすい。
ただ、ツインデラックスは上下2段ベッドなのに対し、ロイヤルは補助ベッドを引き出してセミダブルのようにして使う必要がある。寝台利用時については2段ベッドのツインデラックスの方が部屋を広く使えるので、これはこれで便利だ。
なお、B寝台1人用個室は普通の開放B寝台1人分と値段が変わらない。B寝台2人用個室も普通の開放B寝台2人分と値段が変わらない。個室はカギがかけられるというメリットもあり、食堂車利用の際などに便利だ。できれば個室を利用したいところだ。
次に食事その他について書いておきたい。
夕食は、食堂車でのディナータイム利用(要予約、フランス料理の場合7800円)か、車内販売なり事前購入した食事を寝台やロビーカーでいただくかのどちらかだろう。いずれにしても、お茶などの飲み物は事前にペットボトルでの購入をお奨めしたい。
食堂車(グランシャリオと呼ばれる)は、食堂車そのものが今となっては珍しく、せっかくだから使ってみたい。上に書いたようにディナータイムは予約が必要だが、1回は利用するのもいいかもしれない。予約しないで食堂車を利用するには次の2つの方法がある。
・21:15~23:00予定のパブタイム
・06:30~10:30のモーニングタイム
(食堂車グランシャリオ)
パブタイム開始時間は、ディナータイムの終了時刻によって変わることがある。また予約不要であるため、混雑してなかなか席につけない可能性もある。ディナータイムの前に軽く食べておいた方がよいだろう。
なお、パブタイムとモーニングタイムは予約不要であるため、混雑時はロビーカーに行列ができる。ディナータイムを早くに利用したい場合、または札幌よりも手前で降りる場合は、ロビーカーに並ぶのがよいと思う。
(ロビーカー)
北斗星にはシャワー室もある。シャワー室はロビーカーに備えられていて、食堂車でシャワー券の購入が必要だ。シャワーは2つあり1人当たり30分とのことなので、混雑時は好きな時間に予約できない可能性がある。早めの予約がよさそうた。
という訳で、当日。3年ぶりの北斗星だ。お弁当、お茶のペットボトル、それにビールを近所のスーパーで買い込んで、上野駅13番ホームへ向かう。ビールと言えば、北斗星では北海道限定のサッポロクラシックが売っている。これを車内でいただくと「北海道に行くんだなぁ」としみじみ感じることができるのだが、今回は安く済ませるためにちょっとおあずけだ。
下り北斗星の上野駅入線は18:50くらい。出発は19:03で、かなり慌ただしい。いや、列車が来てすぐに乗り込むのであれば全く問題無いのだが、どうしても先頭機関車で記念写真を撮りたくなるから、慌ただしくなる。
ところが今は連休中。人気列車の北斗星だけあって、たくさんのお客さん(とカメラマン)が先頭に集まっていて、とても記念撮影ができるような状況では無い。とりあえずヘッドマーク周辺だけ撮って、客車前へ移動。ここで記念撮影をして車内に乗り込んだ。
利用した寝台は、A寝台2人用のツインデラックス。これから札幌まで16時間ちょっとお世話になる部屋だ。北斗星はデビューしてから20年、奥のテレビはじめ古めかしいつくりではあるが、まぁこれはこれでいいと思う。
この部屋は個室なのでカギがかかる。北斗星は個室のタイプによってカギのかけ方が違う。この部屋はカードキーだった。他に、ダイヤルロックと、カギによるものがある。カードキーとカギは検札時に受け取るので、カギが使えるのはそれからだ。
(A寝台ツインデラックス)
車窓を眺めお弁当とビールをいただきながら、しばらくくつろいだ。しばらくすると車内販売が回ってきたので、「星のチョコサンド」というお菓子(ホワイトチョコを挟み込んだ星形クッキー)と「北斗星乗車記念 草加せんべい」を購入した。星のチョコサンドは以前からあるものだが、草加せんべいは初めて見た。ネットで検索をしてみたが、08年には売られていたようだ。
(機関車は別に購入したもの)
21時になり、パブタイムに並ぶためロビーカーに移動。ロビーカーは混雑していて、また既に並んでいる方もいた。ロビーカーの食堂車寄りにはシャワー室もあってややこしいのだが、並んでいる方に伺ってみると団体さんでシャワー待ちと食堂車待ちと両方とのこと。とりあえずその後ろに並ぶことにした。
ディナータイムの終了が少し遅れたため、パブタイムの開始は21:30くらいとなった。並んでいた甲斐あって、1回目の案内で席につくことができた。今回頼んだものはこんな感じだ。なお頼んだものが揃うまでに30分くらいかかった。
(北斗星オリジナルラベル アメリカカリフォルニア ラウンドヒル 白というワイン)
(夕張メロンゼリー)
食事とワインをおいしくいただき、寝台に戻った。
その後列車は順調に走行、5:45くらいには青函トンネルを出て北海道に入った。
函館着は6:34、函館発は6:42。ここで機関車を青函トンネル用のED79から青いDD51に付け替える。記念撮影をしたいところではあるが、なかなかに時間が厳しい。
(ED79)
一方、モーニングタイムは6:30開始、ラストオーダー10:00だ。函館でホームに降りて記念撮影をしてしまったため、モーニングタイムの開始に間に合わなくなってしまった。そこで、乗車後ロビーカーで席が空くのを待つことにした。7時過ぎくらいには大沼・小沼の景色がロビーカーの両側に広がる。この景色を見ながら朝食というのもよさそうだ。
席につけたのは7:30。食事が揃ったのはさらに20分くらいあとになってからとなった。時間が経つと空いてくるようなので、札幌まで行かれる方は時間をずらしてもよいかもしれない。
(ご飯・味噌汁セット、1600円。もう1つのパン・スープセットとは魚の味付けが違ったような)
8:30くらいには寝台に戻った。上野から札幌まで16時間以上かかると言っても、夕食->パブタイム->寝る->起きて身支度->朝食、と過ごしていくと、もう2時間半しか残っていない。残りのこの時間も、北海道らしい風景をくつろぎながら眺めていると、あっという間に過ぎていく。
時たま、周辺案内のアナウンスが流れる。個室にいると片側しか眺めることができないので、北海道に入った後はロビーカーで過ごすのもよいかもしれない。
苫小牧、南千歳を過ぎると、札幌はもうすぐだ。個室内を片付け、降りる準備に入る。
そして札幌到着。降りると、ちょうど隣のホームの寝台特急カシオペアが札幌駅から出るところだった。久しぶりにカシオペアにも乗ってみたいものだ。
北斗星が札幌駅を出るまでは10分ほどあるので、ここで最後の記念撮影。16時間を超えた北斗星での旅も、幕を閉じた。名残惜しいが、これから北海道での時間が始まる。
最後に、寝台での旅行の魅力について。安いわけでもないのに16時間とやたらと時間がかかり、どこがよいのか、と思われる方もいるだろう。
この魅力は何回かこのブログなどでも書いたが、「非日常的に過ぎる時間」と「移動に16時間もかける贅沢な時間の使い方」にあると思う。せっかくの旅行という非日常的な時間なのだから、こういうことにその時間を使うのもおもしろいと思う。
北斗星下りのGPSログを、ルートラボを使って貼り付けてみた。
Posted by hirakei at 14:09│Comments(0)
│旅行/北海道
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