ひらけいメモBlog

　2015年のGWに引き続き、北海道旅行を計画した。
　春に引き続きの計画を立てた理由は、寝台特急カシオペアのスイートだ。春の旅行では当日にスイートを断念し、2007年に大雨で運休から2回続けての当日の断念となってしまった。
　北海道新幹線が運行を開始すれば、カシオペアはいつ廃止になるか分からない。そこで早めに乗っておこうと、3度目の正直を願って、計画を立てることにした。

　現在残っている上野-札幌間の寝台特急には、カシオペアと北斗星がある。各1編成が上野と札幌を交互に往復しているが、運行しない日もあるため注意が必要だ。以前調べた運行計画を参考にしていただければと思う。

　ダイヤは、北斗星とカシオペアともに同一で、札幌行き下りは16:20発11:15着。上野行き上りは16:03発9:25着。下りの方が2時間程度長く寝台を楽しめる設定となっている。下りの2時間は、青森駅で時間調整をしているようだ。ここは、長く楽しみたいので札幌行きを狙うこととした。

　このカシオペアと北斗星は列車の性格が異なるので、この点にも注意が必要だ。

・カシオペア
　全てが２人(もしくは３人)個室。
　Ａ寝台個室２人用カシオペアツインがメイン。Ａ寝台２人用個室カシオペアスイートも用意されている。

・北斗星
　１人でも２人でも団体でも。
　開放Ｂ寝台、Ｂ寝台１人用個室ソロ、Ｂ寝台２人用個室デュエット、Ａ寝台２人用個室ツインデラックス、Ａ寝台１人用個室ロイヤル(２人利用可能)、とバリエーションに富んだ客室構成。

　カシオペアの客室は次の通りだ。

(カシオペアスイート・展望室タイプ)



(カシオペアスイート・メゾネットタイプ)


(カシオペアデラックス)


(カシオペアコンパート)


(カシオペアツイン・上段タイプ)

　カシオペアは全て個室だ。個室はカギをかけることができる(カシオペアの場合はダイヤルロック)。食事やラウンジカーからの眺めを楽しむなどで寝台を空けるときに、カギのかかる個室に手荷物を置いておくことができて便利だ(ただし個室が使えても、貴重品は身に着けた方がよいと思う)。また、個室は扉を閉めることができるため、周りの目を気にすることなく、くつろぐことができる。
　カシオペアは基本２人利用の個室だ。ただしカシオペアスイート・メゾネットタイプ、カシオペアデラックス、カシオペアツインの6-11号車1番は、追加料金を払うことにより３人で利用することができる。

　寝台券は1ヶ月前の10時から発売される。今回の狙いは先に書いたように、札幌行きのカシオペアスイート。運行日程によると、8/8と8/10の札幌行きが利用できそうだ。これに加えて、8/9の札幌行き北斗星ロイヤルも狙ってみることにした。

　そして、7/8に挑戦、取れず。7/9挑戦の北斗星ロイヤルも取れず。諦めかけたそのとき、7/10挑戦のカシオペアスイート・メゾネットタイプを取ることができ、北海道に旅行することが決まった。


　さて、カシオペア(北斗星もほぼ同じ)の旅が決まった場合、次に考えたいのは夕食だ。カシオペアでの旅では、夕食は、
・車内販売か、駅で購入したお弁当
・カシオペアスペシャル弁当
・食堂車(ダイニングカー)でのディナータイム
のいずれかになると思う。
　食堂車でのディナータイムおよびカシオペアスペシャル弁当は、駅での予約が必要となる。食堂車でのディナータイムは、カシオペアの場合は1日3回。定員があるので、切符が取れたらすぐに予約したい。なおメニューは懐石御膳とフランス料理があり、1回目は懐石御膳のみだ。スイート・デラックス利用の場合は、17:15に乗車している場合予約時に申し込めば、ルームサービスをしてもらえる。これはスイート(デラックス)の特典の１つだ。わたしはこの特典を利用すべく、懐石御膳のルームサービスをお願いした。ルームサービスは17:30開始だ


(ダイニングカー)

　せっかくカシオペアや北斗星に乗ったのだから、食堂車(ダイニングカー)でワインを飲みながら雰囲気を楽しみたい、とも思うかもしれない。その場合は、ディナータイムのあとに予約不要のパブタイムがあるので、そちらも利用できる。ただしディナータイム終了後なのでカシオペアの場合開始が21:40くらいと遅いことと、早めに行かないと席が埋まってしまい利用できないことがあるので注意したい。今回は下りでパブタイムを利用したが、21時から並んだ。ラストオーダーは22:30で、23:00までの利用だ。夕食で利用するにはちょっと遅いので、軽く食べておいて時間を待つのがよいと思う。
　なおスイート・デラックス利用の場合は、ルームサービスをしてもらえるとのことだ。


(パブタイムの料理)

　夕食の次は朝食だ。こちらは予約不要で下りの場合は朝7:00から利用することができる。ただこちらもすぐに席が埋まってしまうので注意したい。今回は、朝6時から並んだ。なおスイート・デラックス利用の場合は、前日に申し込んでおけば、ルームサービスをしてもらえる。パブタイムも同様なのだが、スイートやデラックスを利用しているのであれば、1時間並ぶよりもそれを活かしてルームサービスでお願いした方がよいかもしれない。食堂車(ダイニングカー)は楽しみたいが、これはディナータイムで事前予約ができる。


(洋朝食)

　車内販売ではお弁当や清涼飲料水のみでなく、北海道限定のサッポロクラシックやオリジナルラベルのワインなどアルコールも販売している。またワインなどはパブタイム時間内であれば食堂車で購入することもできる。ただ車内販売はいつ回ってくるか分からない(カシオペアの場合はスイートのある1号車から始まる)ので、普通の飲み物やお弁当は駅で購入しておいた方がよいと思う。わたしはいつもサッポロクラシックを購入するのだが、今回は上野駅でも購入できて拍子抜けしてしまった。また車内販売限定のお土産やカシオペアグッズも扱っている。今回は、カシオペアマグカップ、キーホルダー、ヘッドマークストラップ、ICカード用パスケース、カシオペアヘッドマーク、一輪挿し、EF81のNゲージ、トートバッグカシオペア、をセットで購入した。加えてオリジナルラベルの白ワイン(ミュラー・トゥルガウ)、サッポロクラシック、カシオペアサブレ、星のクーヘンカシオペア、DD51チョロQ、を購入した。


　食事の次はシャワーだ。カシオペアの6号車と10号車にはシャワールームがあり、食堂車(ダイニングカー)でシャワーカードを購入して利用する。発車前から販売しているので、札幌行きの場合は上野入線後すぐ、15:40くらいにはダイニングカーに行くのがよいと思う。またシャンプーやタオル入りのアメニティーセットも販売している。なおスイート・デラックスの場合は個室内にシャワーがあるので、これを利用することができ、アメニティーセットも完備されている。


(シャワールーム)

　最後に紹介するのは、オープンスペースのラウンジカーだ。これは電源車を兼ねている専用車両であり、時たま整備などで連結されないことがある。わたしが最初に利用したときには連結されておらず、残念な思いをした。
　ラウンジカーは展望スイートと逆の位置に連結されている展望車で、窓が広く眺望がよい。ただし前方が開けるのは下りでは青森-函館間のみで、それ以外は機関車が連結されている。上りはその逆で、青森-函館間以外は前方が開ける。
　だいたいどなたかが座っていることが多く、特に先頭部分は人気だ。


(ラウンジカー)


　こうしていよいよ、カシオペアでの旅が近づいてきた。
　しかし油断はできない。何しろこれまで、奇跡的に2回切符を確保できたのに、その2回とも当日に乗れなくなってしまっているのだ。当日が近づくと、緊張と不安で眠りが浅くなるほどだった。
　当日になり、旅行に発つ時間が近づいてきてもなお油断はできない。気になるのは太平洋を進んでいる台風で、日本から離れてはいるものの、雨をもたらしているようだ。
　直前まで運行情報をチェックしたが、案内は出なかった。そしていよいよ、カシオペアスイートに乗るそのときがやってきた。

　上野発札幌行きのカシオペアは、16:20発。ただし上野入線は15:35と早めだ。この入線時刻に間に合うように、上野駅へ向かった。

(EOS 60D + EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USM, EF-S 17-55mm F2.8 IS USM)