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2004年07月10日

利尻島・雨中紀行(6/30)



ホタテのバター焼き(食べかけ失礼)と(たぶん)ヒオウギアヤメ

 今回は、6/30に訪れた利尻島についてなのだが、残念ながら雨と強風に見舞われた1日となってしまった。
 利尻島の鴛泊(オシドマリ)港まで稚内港からフェリーを利用した。利尻行のフェリーは6:30に稚内港を出発する。少し前にフェリー乗り場へと向かい、乗船券を購入してフェリーに乗り込んだ。これから8:10の利尻着まで、1時間40分の船の旅が始まる。
 このような大型船は、20年以上昔の青函連絡船以来なのでそれなりに緊張した。風は強く昨日から雨も降っていたので、とりあえず船内前方左側の2等船室に落ち着いた。ちなみにここにはコンセントがあり、携帯電話の充電をしている人がいた。

 落ち着いたはいいが、出発すると揺れる。とにかく揺れる。天候が悪いので波も荒れているようだ。わたしのいた場所は上下左右に大きく揺れている。船酔いの危険を感じたわたしは、後方の甲板席へと移動した。寒いが、風に当たっていた方がいいのではないかと思ったからだ。
 甲板席では、左右方向の真ん中に座った。思ったよりも具合がいい。左右方向の真ん中なので、少なくとも左右方向の揺れは少ないようだ。また景色(と言っても海と空だけだが)が見えるので、体が揺れていることを理解できるのも、具合がいいと思った原因かもしれない。

 ということで、わたしは何とか船酔いを免れて鴛泊港に到着した。が、残念ながら雨はやまずに降り続いている。計画ではレンタバイクで利尻島を一周しようと考えていたのだが、さすがにやめた方がよさそうだ。そこで、急遽定期観光バスを利用することにした。なおレンタバイクは1日借りると3000円、1時間あたり1000円である。
 この定期観光バスは宗谷バスが運行している。時期によって異なる複数のコースが、異なった時間で運行されているため、できれば事前に宗谷バスのホームページで調べておきたい。乗車券の販売はフェリーターミナル内で行っている。わたしの場合は8:20に鴛泊を出発する定期観光バス(利尻Dコース, 3400円)を利用した。乗り換えの時間がほとんどないので、現地で考えている時間はない。また時間がないので朝食をどうするのか予め考えておかないといけない。わたしの場合はオタトマリ沼へ行くまで空腹のまま耐えた。稚内で食べるのもいいが、船酔いになったときが怖い。

 なお乗り換えの時間が少ないとフェリーが遅れたときが気がかりだが、ただ定期観光バスは、フェリーの到着が遅れた場合ある程度は待ってくれそうである。しかし路線バスは待ってくれないので、注意が必要だ。

 利尻島が初めてでそれが雨だった場合は、定期観光バスを利用するのがいいと思う。せっかくの旅行が雨では気分が滅入ってしまうものだが、定期観光バスはとにかく目的地へ連れていってくれるし、移動中は車内なので濡れないし、そしてガイドさんの楽しい説明が気分を盛り上げてくれるからだ。
 また、天気がいい場合でも定期観光バスは有用だ。短時間で有名な観光地を一通り回ることができ、かついろいろと説明をしてくれる。わたしもガイドブックはとりあえず読んでから利尻へやってきたが、ガイドさんの説明はそれでは得られないことも多かった。再度の訪問時は団体行動は制約が多くメリットがないと思うが、初回ではそれなりに有効である思う。例えば、次のような話を聞けた。

・利尻にはクーラーがない。昨年の最高気温は23度ほど。
・利尻の人は、どこへ行くにも車を使う。近くても乗っていく。
・玄関は2重扉。
・クマはおろか蛇もいない。動物はネズミにリスと北海道から持ち込まれたイタチくらい。
・利尻富士が見えるのは、1ヶ月のうち5日くらい。
・久連は昔、崩と書いた。よくガケが崩れるかららしい。
・久連小は廃校になって宿泊施設になった。とても安価でライダーに愛用されている。
・利尻島には信号が9つもある。礼文島より多くて都会だ。
・中学生の利尻への留学制度がある。
・夏期に昆布干しのバイトがある(実際にやっていた友人がいた)。
・このバイトは日が出てから開始。4時前から始まる。
・岸に打ち上げられた昆布を拾う漁がある。漁業権が必要で、一般の人は拾ってはいけない。
・利尻で専業漁師は4割ほど。
・「白い恋人」のパッケージイラストは、オタトマリ沼から見た利尻山。
・利尻山の頂上は狭く、シーズン中、頂上に到達するための渋滞が起きる。
・道際にひいてある砂利は昆布干し場(入ったりしてはいけないらしい)。
・昆布は1級から4級まである。また養殖と天然がある。天然4級の方が養殖1級よりも格が上。等級は長さ(長い方がいい)とウニの食べた穴がないかなど見た目によるらしい。
・養殖昆布はウニがいない沖合で育てるらしい。

 あまり書いてしまうとガイドさんの話を聞く楽しみがなくなってしまうのでこのあたりにしておくが、とにかく聞いていて楽しいガイドだった。
 この「利尻Dコース」では以下を回ることができる。それぞれについて簡単に説明してみる。
・鴛泊フェリーターミナル
・姫沼
・利尻島郷土資料館
・オタトマリ沼
・仙法志御崎公園
・人面岩.寝熊の岩(車窓見学)
・沓形岬公園または海底探勝船遊覧

 ところで、利尻の定期観光バスは左側に座るのがよい。右側に座ってしまうと、寝熊の岩などが非常に見づらい。

・鴛泊フェリーターミナル
 フェリー乗り場があり、利尻島へフェリーで行くと最初に訪れるところである。フェリーターミナル内に喫茶店と食事処がある。また観光案内所やパンフレットの配布、定期観光バス乗車券の販売も行っている。この建物を抜けたところにも食堂や土産物屋、それにレンタサイクル/レンタバイクの貸し出し所もあるので、是非行ってみたい。当然食堂には、ウニ丼やイクラ丼がある。
 フェリーターミナルを出たあたりに、わたしが訪れたときには薄黄色の小さく可憐な花が咲いていた。これはリシリヒナゲシで、町の方が育てているらしい。なお町の街灯もこの花を象ったものだ。

・姫沼
 駐車場あり、トイレあり。空のペットボトルかコップが必需品。
 姫沼は利尻島を一周する道から舗装された道を上ったところにある。途中にある「姫沼展望台」からは鴛泊港やペシ岬を一望することができる。
 姫沼は、何でも人工的に作った湖らしい。駐車場から小さな吊り橋を渡ると、森の中に湖が広がっている。利尻山が見えていればその美しい姿が湖面に映るそうだが、この日は雨ですそ野すら見えなかった。湖を一周する木道が整備されていて、20分くらいで回ることができるとのことだ。しかし定期観光バスでは1つのところに20分程度しか止まらないため、利用するには急いで回らないといけないだろう。また、天気が悪いと滑りやくすなる(実際にわたしの前の人が転んだ)ので注意が必要だ。この木道は狭く、すれ違うときに譲り合おう。
 木道を左に入ってしばらく行くと、やや広くなったところに、地面に浅いくぼみがあってそこの管から水が流れているのを見かけると思う。これはわき水で、利尻で有名なわき水である甘露泉水と同系らしく、飲むことができる。何か特別に看板などが出ている訳ではないので分かりづらいと思うが、観光バスが停まっていれば行列ができるのですぐに分かると思う。このときにコップや空ペットボトルは必須で、手ですくって飲むのはかなりしんどかった。

・利尻島郷土資料館
 駐車場、トイレあり。無料。
 利尻島の歴史などが見られる資料館。高山植物が隣に植えてあるらしい。見学にそれほど時間がかかる訳でもないので、トイレ休憩がてら一度は寄ってみるのもいいのではないだろうか。

・オタトマリ沼
 駐車場あり、トイレあり。土産物や食べ物も購入できる。
 一周する道路からすぐのところにある。姫沼とは異なり、比較的開けたところにある。平地があるので、食事処が2軒だったか営業している。ここではホタテ貝のバター焼き(写真)とウニ鮨をいただいた。ウニ鮨は3カン1000円と高いが、とてもおいしい。ウニの話は別のエントリーに譲るとして、ホタテ貝もさすがは北海道だけあって、これまたとてもおいしい。わたしたちは雨だったということもあって、ここでの時間のほとんどをこの食事処で過ごしてしまった。
 さて、オタトマリ沼である。銘菓「白い恋人」のパッケージイラストにあるように、運が良ければ素晴らしい利尻山が見えるらしい。が、わたしの運は最悪らしく、雨で相変わらずすそ野すら見えなかった。
 また、ここでは北海道へ来て初めてエゾカンゾウを見た。エゾカンゾウは利尻・礼文・サロベツ原野の花を含む風景写真でよく見る花で、オレンジ色の大ぶりなユリ科の植物である。1日草(朝咲いて夕方萎む)であり、もっても2日だそうだ。関東の方にはニッコウキスゲと言うと分かるかと思う。両者は同じ花だそうだ。この花はとにかく目立つので、この花が満開の時期に来るとまさにお花畑になる。したがって、これらの花が満開の時期を狙って訪れるのがいい。特にサロベツの原生花園はそうなのだが、残念ながら今年は開花時期が早まってしまい、6/29から訪れたのにも関わらずピークは過ぎていてサロベツ原野にはほとんど花は咲いていなかった。予め開花時期を予想するのは難しいが、行ってからがっかりすることのないように、事前に開花状況を調べてから行きたい。

・仙法志御崎公園
 駐車場あり、トイレあり。ウニの土産物屋もあり。
 海岸まで降りられる。なお海岸と言っても利尻には砂浜は無く、利尻山が噴火したときの溶岩が海水で冷えた岩礁となっている。海の透明度が高く、また利尻山が美しく見える場所とのことだ。が、天候が悪くてはどうしようもない。
 ここには、利尻島がニシン漁で賑わったときの名残である、捕ったニシンを入れておく生け簀のような施設(袋間と言ったわうな?)が残っている。現在はここで、稚内の水族館から夏期限定で来ているアザラシが観光客に愛くるしい姿をふりまいていた。昔は多くあった袋間だが、もう利尻にはここくらいしか残っていないらしい。
 写真のヒオウギアヤメはここで撮ったものである。尾瀬ヶ原のような高原の湿地や北海道に咲くとのことだ。

・人面岩.寝熊の岩(車窓見学)
 車窓見学の場合、車の速度を落として、もしくは一旦停車して見せてくれる。確かに熊や人に見えないことはない。ガイドさんいわく、自然の造ったものだから、そんなもんだなぁ、程度で見てくださいとのことだった。

・沓形岬公園または海底探勝船遊覧
 わたしたちは海底探勝船遊覧とした。本来は1200円であるが、定期観光バスを利用した場合は1000円になる。
 海底探勝船遊覧はグラスボートという船に乗って20分ほど、透明アクリル板張りになった船底から海の様子を見ることができる。ちなみに船底全てが透明な訳ではなく、一部が囲ってあってその中が透明になっている。観光バスから利用する場合は、早くに乗船して囲いの周りの席を取るのがいいかと思う。船長さんは面白い方で、船内でクイズをやったり希望者には少しだけ船を運転させてくれたりして、船内を盛り上げていた。
 この日は天候も悪く風も強く波も荒かったのでちょっと水中は見づらかったが、それでもウニや魚、利尻昆布を見ることができた。なお昆布は2年間生きるらしく、その2年目の昆布を取るらしい。

 この沓形よりフェリーに乗って礼文島へ渡ることもできる。沓形発12:35、礼文(香深)着は13:15である。もしくは鴛泊発13:15、礼文(香深)着13:55という選択肢もある。利尻と礼文、どちらで昼ご飯を食べたいか、といった程度の差だ。礼文でも14:10発の定期観光バス(時期により、礼文Aか礼文C)を利用することにより、駆け足だが1日で利尻と礼文を観光することができる。2日島観光に時間を用意し、天気がいい内に両島回る、というのはいかがだろうか。


 ここで利尻島の一周は終わり、鴛泊へと戻ってきて、この旅は終了となる。8:20に出発して到着は12:20だ。お土産に途中で利尻のとろろ昆布をいただいた。
 定期観光バスを利用してよかった。利用していなければ雨の中利尻島へ着いて、何もできずに港でウニだけ食べて稚内へ戻っていたことだろう。そして、そう思わせてくれたのは、ガイドさんの楽しい話に尽きる。担当してくれたガイドさんは宗谷バスの従業員の方で利尻に住んで3年になるらしい。利尻が好きだという気持ちが伝わってきて、とてもよいガイドだった。

 さて、ちょうど着いたのがお昼どきなので、昼食を取ることにした。当然利尻へ来たのだから、ウニ丼である。これは別のエントリーにやはり譲るが、さすがに本場のウニはおいしかった。

 午後になっても雨は降り続いていたが、特に予定もないので、鴛泊近くのペシ岬へ行くことにした。ちなみにこのペシ岬だが、ペシ岬の展望台と、そのふもとから海を眺める場所と、ペシ岬の名前を冠したところが2つある。間違えないでいただきたい(わたしは間違えた)。
 ふもと、の方はペシ岬を下から眺める場所になる。入り口はペシ岬展望台の入り口より奥だ。ペシ岬へは、島を一周する道路を鴛泊から出発し、ペシ岬を右手に眺める位置で道に沿って左に折れる場所で、そこの正面に見えるペンションへ向かって行けばよい。
 ペシ岬は、天候が悪いときに行くのはとても大変である。まずは道が滑りやすい。石や木で整備されているところと土がむき出しのところがあるが、そのいずれもが滑りやすくなっているので注意しなければならない。次に、天候が悪いと風が非常に強い。ペシ岬に限らずその他の岬や海岸線、尾根など風の遮るものがないような場所では、風がまともに吹き付ける。オーバーな話ではなく、帽子などだけでなく自身が飛ばされないように注意する必要がある。
 このペシ岬も晴れていればとても美しい場所だと思うが、強風に雨では、残念ながら滑って汚れに行っただけだった。

 他に行くところもなく、予定では最終便で稚内に戻る予定だったのだが、1便早く戻ることにした。

 天気はどうしようもない。が、利尻島は、ウニ・利尻山・海があってこそ(あと、お土産の昆布)だと思う。ウニは1時間もあれば満喫できてしまうので、天候が悪いと時間を持て余してしまう。利尻山は拝めず、沼には霧が立ちこめ、海は鉛色の空を映し出して濁ってしまう。天候が悪ければ、利尻のよさはほとんど味わえない、というのが今回の利尻訪問の感想である。
 そんな中の唯一の救いが定期観光バスのガイドさんだった。

 利尻島に初めて行かれる方は、天候に気をつつ、本エントリーを参考にしていただきたい。

 参考リンク
利尻町ホームページ
 利尻町の公式ホームページ。利尻島の西側の町。
利尻富士町
 利尻富士町の公式ホームページ。利尻島の東側の町。
東日本フェリー
 利尻・礼文航路を持つフェリー会社。
宗谷バス
 稚内・利尻・礼文の定期観光バス/路線バスを運行する会社。
北海道旅情報
 北海道の旅を何度もされた方の情報が集積されたページ。

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この記事へのコメント
ネズミがいてネコがいない(あるいは少ない)というと、ネズミは増え放題、ということなんでしょうか?
Posted by はなゆー at 2004年07月10日 12:09
 こんにちは。
 ガイドさんの受け売りですが・・・
 実際に野ネズミが増えてこまったそうです。
 その対策として、北海道大学の人の考案で、イタチを北海道から持ち込んだそうです。
 ただ、その結果野ネズミが減ったのかについては、ガイドでは触れられませんでした・・・
Posted by hirakei at 2004年07月10日 14:36
あ〜、なるほど。イタチはネズミ食べますからね。

リl|*´∀`l|
Posted by はなゆー at 2004年07月10日 16:38
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利尻島・雨中紀行(6/30)
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