弘前市公園緑地協会のサイトによると、園内・外濠・西濠西岸(桜のトンネルの川向かい)は満開若干過ぎ、西濠・桜のトンネルは満開との情報だ。
一昨年訪れたときは時間の関係で桜のトンネルまでは行けなかったため、今年は桜のトンネルが目的だ。その桜のトンネルが良い時期に何とか間に合った。
園内の地図については、
弘前観光協会提供の地図および
弘前市公園緑地境界の地図が参考になる。
早朝、駅前から続く県道17号・31号を歩き、弘前公園の外濠へとやってきた。残念ながら昨年のように岩木山が見えるほどよい天気では無いが時たま太陽が顔を出し、桜を照らしている。
お堀に咲き誇る桜を眺めながら東門口まで歩く。東門口から大手門方面に続く桜が、また見事だ。
目的地は桜のトンネルだが、せっかくなので本丸を通ってみることにした。本丸は9時から有料(300円)で、早朝は無料だ。
東門から、東内門を経由する。東内門を出たすぐのところにある大きな桜が、日本最古のソメイヨシノだ。この辺りには広場があり桜の向こうに見える天守閣が美しいのだが、あまり朝早く行くと桜に日が当たっておらず写真に撮るのは難しい。
(日本最古のソメイヨシノ)
弘前さくらまつりの宣伝でおなじみの赤い橋(下乗橋)と天守閣は、この先で撮ることができる。しかし思うように撮ることはなかなかに難しい。ここは一番の見所だけあって、とにかく人が集まるからだ。三脚も立つし、わたしのような観光客も手にカメラを持って記念撮影をしている。また早朝にはテレビ局もやってくる。
スキを見てシャッターを押す。早朝でもかなりの人出であり、昼間は言わずもがなだ。
下乗橋を渡って本丸方面に歩くと、正面に弘前枝垂れ、天守閣の側面に御滝桜を眺めることができる。残念ながら弘前シダレはほぼ散っていた。御滝桜はいい頃合いだろうか? 天守閣の西側にあるり、早朝では日陰となる。
本丸はヤエベニシダレが美しい。天気がよければ本丸の広場から美しい岩木山が見えるのだが、残念ながらこの日は雲の向こうだった。たまに朝日が差し込み、元々紅色で美しいシダレザクラを、よりいっそう引き立てていた。
本丸を降り、鷹丘橋を渡る。この先が桜のトンネルの入り口なのだが、ここで右手に折れお堀沿いに少し進む。振り返ると鷹丘橋と桜が素晴らしい景観を作り出している。そしてそのままちょっと歩くと、下乗橋が桜の中に埋もれていて、これがまた美しい。
(下乗橋と天守閣)
(鷹丘橋)
しばらくこの場所で撮影した後、先を進んだ。波祢橋(はね橋)を越え、幅広の西濠にかかっている橋が春陽橋。ここから西濠を見渡す景色も、見事だ。
西濠の本丸側の通りが、今回目的の桜のトンネルだ。長さは400m弱。前を見ても見上げても見事な桜のトンネルだ。東北には他にも見事な桜のトンネルがあるが、すぐそばに水面のあること、そして濠の対岸の桜並木もまた見事なことが、ここ弘前桜のトンネルの特徴だろう。
まだ早い時間であるにも関わらず、ジョギングをしている人、桜を愛でる人、多くの人がこの桜のトンネルを通っていた。
400m程度歩いた先にはボートが並んでいた。まだ営業していないが、このお堀はボードでこぎ出せるようだ。料対岸に桜を見ながらのボート遊びも、おもしろそうだ。
(春陽橋)
帰りは、同じトンネルを歩いてもいいのだが、対岸へ渡ってみることにした。こちらも見事な桜並木だが、桜のトンネル側に比べると人出が少ないように思う。ゆっくりと桜を見物しながら、先を進んだ。
そして春陽橋に到着。本当に美しい桜のトンネルを味わうことができて満足だ。
(桜のトンネル対岸の桜)
ここからは来た道をそのまま戻り、本丸を通って東門口から外へ出た。
(東門あたりにいたオシドリ)
一旦ホテルに戻り、朝食を取ってチェックアウト、駅コインロッカーに荷物を預けて、また弘前公園へ向かった。利用した交通手段は公園直通の100円バスだ。
昨年訪れたときは同じ100円バスでも土手町循環を用いたのだが渋滞に巻き込まれてとても時間がかかった。今年は比較的時間が早かったためか直通だったためか、スムーズに目的地である公園そばの「文化センター前」に到着した。ここからは東門口が近くであり、また東門付近の写真を撮ったあと、東内門経由で本丸へと向かった。
下乗橋はかなりの人出だ。やっとの思いで写真を撮り橋を渡ると、ずらりと人が並んでいる。何事かとたどってみると、天守閣に登る待ち行列だった。
その行列をやり過ごして本丸を抜ける。本丸の広場はお花見客のブルーシートで埋まっていた。朝と同じルートで、鷹丘橋・波祢橋を越えて、春陽橋へとやってきた。
こちらもものすごい人出だ。橋が人で埋まっている。とりあえず橋は渡らずに、桜のトンネルを歩くことにした。
桜の向こうに、西濠に浮かぶボートが見える。こちらも大盛況のようだ。桜のトンネルでも、朝にも増して多くの人々が桜を楽しんでいた。
朝と同様、ボート乗り場で折り返して春陽橋をやっとの思いで渡った。この時間の春陽橋から、川岸に広がる桜並木だけでなく、西濠に浮かぶボートも眺めることができてなかなかにおもしろい。
波祢橋を渡り、今度は西の郭方面へ向かうことにした。この西の郭には根の露出した妙なイチョウが立っている。なんでも廃藩後に土塁が壊されてしまいこうなってしまったとか・・・ 推定樹齢300年とのこと。説明によると、イチョウは元々気根を持つ木なので、根が露出してしまっても大丈夫とのことだ。
そのまま南内門・杉の大橋を抜けて、追手門口から園外へと出た。近くのバス停は「市役所前」。ここで
土手町循環の100円バスを待ったのだが、これがやって来ない。本来ならば10分間隔で運行しているはずなのだが、さくらまつり渋滞に巻き込まれているようだ。ようやく乗り込み、そこそこの時間かかって弘前バスターミナルに到着した。このバスは弘前駅にも行くのだが、起点がバスターミナルであるため停車時間が長い。ここで降り、弘前駅へと向かった。
着いた時刻では、青森駅は普通列車が一番速く到着する。ただかなり混雑していたので、多少は遅れるものの特急「つがる98号」自由席を利用した。このあたり、フリーきっぷは融通が利いて便利だ。
(EOS Kiss Digital + EF-S 17-55mm F2.8 IS USM, EF 70-200mm F4L IS USM)