今回利用しているフリーきっぷ「青森・函館フリーきっぷ」は、行き帰りに寝台特急あけぼの号の個室B寝台ソロもしくは開放B寝台を使うことができる。今までこの前身とも言える「ふたりの北東北・函館フリーきっぷ」を利用してきたが、同様にあけぼの号は使えるにも関わらず、新幹線や寝台特急北斗星を利用してきたため、あけぼの号の利用は今回が初めてだ。
この寝台特急は青森と上野間を結んでいる。上りの場合は青森駅18:09発、上野駅6:58着だ。今回は乗り継ぎの都合で、弘前~上野間で利用した。
弘前駅にリゾートしらかみ5号で到着。ビールや清涼飲料水を購入したあとリゾートしらかみと昨日乗車した特急つがるを見送り、あけぼのの到着を待つ。
(弘前駅に到着するあけぼの号)
弘前駅発は18:46だ。列車に乗り込み、個室B寝台へ入る。見たところ狭いことは狭いが、ほどほどの広さがある。個室A寝台との大きな違いは高さが低いことだと思うが、どうせ座るか寝てるかどちらかなので、さほど気にはならない。
この個室B寝台は1階と2階がある。1階は特に段差無く部屋に入ることができる。2階は階段を上る必要がある。階段の途中に扉があり、階段の一部は個室内に取り込まれている構造だ。個人的には2階の方が広そうな印象を受けた。個室内の階段の段差を利用し荷物を置くこともできて、便利だ。ただ窓は1階側の方が広いように思う。
(2階のB個室)
(1階のB個室)
検札を受け、車内を歩いてみることとした。カギは暗証番号を入力してロックする方式だ。
車内はこの個室B寝台ソロの他に、個室A寝台シングルデラックス、開放B寝台、この他に指定券のみで乗車できるゴロンとシートから構成されている。ゴロンとシートは車両としては開放B寝台と同様なのだが、毛布や枕などのサービスが受けられない。とは言っても車両そのものはB寝台であり、開放B寝台よりもお得と思う。
(A個室)
(B個室寝台車両の廊下)
(2階B個室への階段)
車内を一回りして個室に戻ってきた。
個室でしばらくくつろぐ。秋田駅までの間には車内販売もあるので、利用するのもいいだろう。
19:26に大館駅着。ここで食料を調達。事前に大館の「
花善」さんに、鳥めし弁当を予約しておいたのだ。なんと事前に予約すると車両の入り口まで配達をしてくれる。その上駅であれば1個から可能だ。お金を用意し、到着し次第ホームに出る。お店の方が待っていてくれて、すぐさまお弁当を受け取った。大館駅は2分しか停車しないのだが、ここまで配達してくれるため余裕がある。
早速、ビール片手においしくいただいた。
北斗星のようにロビーカーや食堂車がある訳でも無いので個室でくつろぐ以外にやること無いのだが、浴衣に着替え、窓を開け、車内を暗くし、日本酒片手に車窓を眺めるだけでも楽しいものだ。
車窓や駅の風景を眺めていると、さほど飲んでいないのに眠くなってしまった。寝台に乗ると寝不足で辛いことも多いので、これ幸いにとそのまま寝てしまうことにした。多分酒田くらいまでは起きていたと思うのだが、あまり覚えていない。
翌日は一度新潟近辺で目が覚めまた寝てしまい、また寝て、起きたのは5時くらい。しばらくして高崎駅に到着だ。6時間くらいは寝たと思うので、まぁよく寝た方だと思う。
身だしなみを整え、カーテンを開けて車窓を眺める。見ていると撮影している方を何名か見かけた。どうもEL/SLが走るらしいので、それも含めて撮影しようという方たちかもしれない。
大宮駅に到着、発車し、上野駅はすぐだ。
普通列車に乗ると長く感じる高崎線も寝台列車に乗っているとあっという間で、もう上野駅に到着してしまう。到着後、忘れ物を確認して列車を降りた。
夜に乗車し到着は早朝で、行きの寝台特急北斗星同様、乗って寝てしまえばあっという間に到着する。もっと列車での旅を楽しみたいところではあるが、これくらいがちょうどいいのかもしれない。
今回の旅もこれでおしまい。4泊2車中泊7日(と言っても初日と最終日は短いが)の旅であったが、終わってしまうと短いものだ。今日明日は自宅で休養。明後日からまた日常が始まる。